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2階展示室

26.煙火筒―夜空の花―

 長野市で花火といえば、11月23日の恵比寿講の花火と答える人は多いでしょう。岩石町西宮神社の恵比寿様を祭る恵比寿講に花火がはじめて打ち上げられたのは、明治32年のことです。
 当時市内には優れた技術を持った花火職人が多数活躍しており、恵比寿講の花火は彼らの技術を競う発表の場でもありました。なかでも安茂里に生まれた青木儀作は花火の全国大会で数多く優勝し、菊花型花火を開発するなど、花火の技術向上に多大な功績を残しています。

27.自然と共に

 長野盆地は、盆地特有の夏と冬の暑さ、寒さが厳しい地域です。また、盆地の中央を流れる千曲川は、過去幾度も大規模な洪水災害を引き起こしてきました。長野の冬は長く、そして厳しい季節です。しかし冬の間に降った雪は春になると解けて大地を潤し、桃やリンゴの花が一斉に開くとその淡い色の広がりが私たちの目を楽しませてくれます。
 千曲川は夏から秋にかけての台風による大雨で増水氾濫を繰り返しますが、反面肥沃な土をもたらします。またかつて川には秋になると鮭がのぼり、貴重な蛋白源を供給してくれました。秋は蕎麦やリンゴなど大地の恵みを収穫する時期でもありました。
 このように自然の恵みと厳しさを受けながら、長野盆地の人々は自然と共に暮らしています。

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