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この街で、わたしらしく生きる。長野市

更新日:2023年10月31日

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今も活動を続けている文化財保存ボランティア

依田柚香が紹介します!

長野市立博物館では、たくさんのボランティアが活動しています。その中には、文化財保存ボランティアの皆さんもいます。
令和元年東日本台風で浸水した、赤沼や長沼などの地域にあるお寺や個人のお宅にあった古文書や掛軸などの資料を、応急処置してきれいに保存し、持ち主に返す活動をしています。この活動は、洪水を知った他県の教授たちが大切な文書をレスキューにきてくれたことから始まったそうです。

台風の被害を受けた古文書や掛軸は数万個。お経やお米の取れた量、収めた年貢の記録など色々あります。泥水についた文書は、カビやバクテリアによってボロボロになってしまうため、大型の冷凍庫が4台用意されました。現在、処置が必要な資料は冷凍庫3台分残っていて、全てきれいになるまで、3~4年以上かかるといわれています。

文化財保存ボランティアは多いときで100人いましたが、コロナの影響で、今は18人ほどで活動しています。皆さん、それぞれのきっかけで活動を始めたようですが、「子育てが落ち着いて何か役に立ちたい」、「自分の被災経験を想い、他の人に大切なものをなくしてほしくない」という考えから始めた人もいます。
歴史をしっかり大切に保存していたことにも感動しましたが、それをまたきれいにして、未来へ大切に保管していく作業をしているボランティアの皆さんは素晴らしいと思います。

私も取材時に作業を体験させてもらいました。折れている部分を一つずつ丁寧にはがして、水とエタノールで泥などを落としたり除菌したりするとても大変な作業でした。

ボランティアの皆さんは、「今はコロナも落ち着いたので、県外からもボランティアに来てくれるとうれしい」と話していました。私もまた、行ってみようと思います。

文化財保存ボランティア

ボランティア作業の様子

作業の流れ

  • 作業の流れ
    作業工程は資料の状態によって変えて、資料を傷つけないように丁寧に作業されていました。

【作業の流れ】
1.冷凍してあった資料を解凍して新聞から丁寧に取り出す。

2.作業履歴シートに状態・サイズ、何の資料かなどの内容を書き込み作業に取り掛かる。

3.くっついたり折れたりしている部分を直す(湿らせたりしながら棒でゆっくり丁寧に作業する)。

4.泥や汚れが塊の場合は、乾いた状態で、ある程度棒などできれいにし、その後、水を含ませたキッチンペーパーとコットンで優しく叩きながら落とす。

5.カビはエタノールをしみこませ除菌する。カビが見えなくても全体に吹き付けて除菌する。

6.しわをローラーや刷毛で伸ばし、しわが強い場合は重石をして伸ばす。

7.乾燥させて終了。

8.履歴シートには作業内容を記録して一緒に保管する。

9.持ち主にこれらの応急処置をした資料を返す。まだ、返せる環境にない場合は保管してお預かりしている。

お問い合わせ先

企画政策部
広報広聴課 

長野市大字鶴賀緑町1613番地 第一庁舎5階

ファックス番号:026-224-5102

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