海外へ行かれる方へ
海外感染症情報を確認し、備えと対策をしましょう
海外での衛生状態は、日本とはかなり異なります。国内ではあまり発生していない感染症が多く発生している国もあります。安全・健康で楽しい旅行を送るために、海外へ出発する前に現地の感染症情報を入手し、予防を心がけましょう。
海外へ行く前に
旅行前には診察をうけましょう。
かかりつけの先生に体調管理について詳しく聞いておきましょう。
予防接種、感染症の予防、ご自分の病気に対する管理や投薬のため、旅行前に診察を受けることにより海外旅行にともなう危険を減らすことができます。
各国の感染症情報を入手し、備えと対策をしましょう。
渡航者にとって必要な予防接種は、旅行地、そこでの滞在期間、また、滞在地で何をするかによって異なってきます。各国の情報を入手し対策をしましょう。
旅行の際に注意する感染症と予防法
飲食物が原因となる感染症(コレラ、赤痢、腸チフス、腸管出血性大腸菌感染症、A型肝炎など)
コレラや赤痢、腸チフス、腸管出血性大腸菌感染症、A型肝炎などは、世界中どこでもみられる感染症ですが、特に衛生状態の悪い国や飲用水の管理が悪い地域でのリスクが高くなります。
コレラは、熱帯・亜熱帯のコレラ流行地域への旅行者の現地での感染例が主です。ここ数年流行は報告されていません。
コレラは、コレラ菌に汚染された水や食料を摂取することにより感染します。1日(数時間)~5日間の潜伏期を経て、突然激しい下痢や嘔吐が発症する腸管感染症です。通常、腹痛や発熱はみられません。
一般的な予防方法
- 旅行先での病気の多くが食べ物や水からうつります
- 生水は飲まないようにしましょう。ジュース・水割りなどの氷も危険です
- 魚・肉類はしっかり加熱されたものを食べましょう
- 生の野菜、カットフルーツなどは避けましょう
- 手洗いをこまめにしましょう
動物が媒介する感染症(鳥インフルエンザ、狂犬病など)
一般的な予防方法
- 犬、猫、鳥、野生動物などには直接手を触れないようにしましょう
蚊やノミが媒介する感染症(マラリア、ペスト、デング熱、ジカ熱、日本脳炎、黄熱など)
蚊を媒介する感染症には、デング熱・ジカ熱、マラリア、日本脳炎、黄熱などがあります。ペストは、感染したノミに咬まれることによって人へうつります。
- デング熱やジカ熱
いずれも日本国内に広く分布するネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介することが知られています。海外でかかった者が帰国または入国する例が増加傾向にあります。
- マラリア
ハマダラカに刺されることで感染します。日本では国内の人口が密集している地帯には生息しておらず、輸入感染で発症しています。日本脳炎については、効果的なワクチンが既に存在し、予防接種法に基づく定期の予防接種が実施されています。
- 黄熱
熱帯アフリカと中南米地域で発生がみられています。ウイルスをもった蚊に刺されることでかかる全身性の感染症です。発症すると、発熱、寒気、頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状を伴い、場合によっては死にいたることもあります。
黄熱は、1回の黄熱ワクチン接種で黄熱に対して十分な免疫が獲得され、終生免疫を維持することができます。
黄熱に感染する地域の多くは、同じく、蚊によって感染するマラリアやデング熱などの流行地域でもあります。蚊に刺されないように予防しましょう。
蚊による感染症から身をまもるために(長野市ホームページ)
一般的な予防方法
- 露出の少ない衣服を着用し、虫除けスプレーなどをこまめに利用しましょう
旅行から帰ったら
- 下痢などの胃腸症状、皮膚の異常、咳そして発熱がよくみられる症状です。
- 海外旅行、特に発展途上国を旅行した後、少なくとも6ヶ月間は、旅行関連の感染症が生じる可能性があることを覚えておきましょう。医療機関にかかる際には、必ず海外旅行したことを告げてください。
- 帰国時に具合が悪い場合や不安に思うことがある場合には、空港や港の検疫所では健康相談を行っていますので、積極的に利用してください。
- 感染症には潜伏期間があり、帰国後しばらくたってから、具合が悪くなることがあります。その際は早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、動物に触れたかどうか等を必ず申し出るようにしてください。
各国の感染症情報(リンク)