ユーチューブ長野市公式チャンネルで、市長あいさつ及び担当課による案件説明の録画版を配信しています。
会見当日は生中継も行っています。
初めに、台風第19号災害についてである。
避難所については、11月末の時点で215世帯484人が避難されていたが、次の住まいの入居日などの事情から、豊野西部児童センターと南長野運動公園で避難生活を送られていた計6世帯13人を含め、多くの皆さんが今日までに移転され、統合避難所として開設している長野運動公園総合体育館には、今朝7時の時点で19世帯44人が避難している状況である。
この間の避難所の統合に当たっては、大きなトラブルもなくスムーズに進み、避難していた皆さんの理解と協力に改めて感謝申し上げるとともに、運営をサポートいただいた関係の皆さんにもお礼申し上げる。統合避難所に避難されている皆さんには、年末年始を落ち着いた暖かい住まいで過ごしてもらえるよう、引き続き支援をしていく。
また、被災者の皆さんに、生活を中心とした支援制度をお知らせするため、長野市被災者生活支援ガイドブックを作成し、配布した。LINE(ライン)に開設した災害対応アカウントや災害相談窓口での相談と合わせ、被災された皆さんに分かりやすい支援となるよう努めていく。
去る12月4日には、国土交通省北陸地方整備局が千曲川堤防の決壊に対して、被災原因の究明と復旧工法などの検討のため設置した千曲川堤防調査委員会において、穂保地先の堤防の復旧方針が示され、本格復旧の工法が了承されたところである。被災直後から、現地視察いただいた安倍首相、赤羽国土交通大臣に対し、二度と決壊しない堤防に改良復旧するよう要望してきたが、住宅地側の堤防肩部分やのり面下部付近をブロックで保護、補強するという越水対策を強化した対策とのことであった。
今後、5年間にわたり緊急に対応する対策をとりまとめる千曲川の緊急治水対策プロジェクトの中で、国に対しては遊水地などの洪水調節施設や河道掘削による堤防からの越水を防ぎ、水位低下を発揮する具体的な対策を求めていきたいと思う。
さて、11月30日をもって発災以来50日間にわたって支援いただいた自衛隊の活動が終了し、12月2日に感謝のセレモニーを実施した。また、発災以来、各中核市から避難所運営スタッフなどとして派遣いただいた職員の皆さんも12月7日に帰還式を終え、それぞれ派遣元の市へ戻られたところである。
延べ1万6千人に上る自衛隊の皆さんには、発災直後の人命救助から、復旧に向けての学校の土砂撤去や消毒、災害廃棄物の撤去・搬出、そして被災された皆さんに対する食事や入浴支援など、多方面にわたり多大なる貢献をいただいた。また、中核市29市、延べ2,624人の職員の皆さんには、避難所の運営、災害廃棄物の搬入・搬出、仮置き場の管理など、慣れない土地での業務に全力で務めていただいた。昼夜を分かたず、支援いただいた皆さんに改めて敬意を表すとともに、この場をお借りしてお礼申し上げる。
また、12月1日以降、順次、長野県内および中部ブロックの19市町村24人の皆さんに、本市への中・長期的な応援派遣職員として着任され業務に当たってもらう。寒さが厳しくなるが、長野市職員と「ONE NAGANO(ワン・ナガノ)」になって、復旧・復興に取り組んでもらいたいと思う。
さて、12月市議会定例会については、12月6日に一般質問が終了し、明日から委員会審査に移っていく。
一般質問では、議員の皆さんから、災害対応を中心にさまざまな角度から質問いただいた。頂いた提案などについては、今後、十分検討し、市政に生かしていきたいと思う。質問は、災害時に議員の皆さんが現場で(寄せられた)市民やボランティアからの生の声を反映したものが多く、さまざまな知恵を結集して、この困難を乗り越えようとの思いを感じたところである。
引き続き、議員の皆さんをはじめ、市民の皆さんから頂いた声を大切にして、復旧・復興や来年度事業に取り組んでいきたいと考えている。
12月22日日曜日には、親のためのUターン応援セミナーを開催する。県内の高校から県外に進学した学生のうち6割が戻ってこない中、親御さんや家族が、県外に住むお子さん、お孫さんに「長野はいい所だから帰ってこい」と自信を持って言えるよう、長野の就活事情などを伝えるため開催するセミナーで、昨年度に引き続き3回目の開催となる。
本年度は、新たな試みとして、企業の皆さんにも参加してもらい、ワークショップを実施する。事業の詳細や採用状況、就職活動など、直接聞ける良い機会なので、ぜひ多くの皆さんに参加してもらいたいと思う。
市としても、「カムバック to ながの」を合言葉に、長野に戻って働きたい、長野に住みたいと思ってもらえるよう、安定した雇用の確保、子育て環境・教育環境の充実、医療・介護の充実など、まちの魅力向上を図っていきたいと思っている。
終わりに、12月18日から22日まで、長野Uスタジアムと長野運動公園陸上競技場において、2019Jリーグインターナショナルユースカップが開催される。この大会は、Jリーグが選手育成に取り組む中で、ユース年代の国際経験を高め、競技力をさらに強化することを目的に開催されるもので、平成27年度から5年連続で長野市での開催となる。各国から集まる選手の皆さんが、ベストな状態で大会へ臨めるよう、おもてなしの心でお迎えするとともに、多くの市民の皆さんに応援してもらい、大会を盛り上げてもらいたいと思っている。
また後ほど、担当から説明する2019/20ISUワールドカップスピードスケート競技会長野大会と第87回全日本スピードスケート選手権大会も含め、若い選手たちの活躍で、そして、明るく元気なスポーツの力で、本市の復興を後押ししてもらえればと思っている。
私からは、以上である。
概要
長野県人権フェスティバル2019 長野市第42回人権を尊重し合う市民のつどいについての説明です。
問い合わせ先
人権・男女共同参画課 026-224-5032
概要
2019/20ISUワールドカップスピードスケート競技会・長野大会及び第87回全日本スピードスケート選手権大会についての説明です。
問い合わせ先
スポーツ課 026-224-5083
Q1(記者)
2点聞きたい。1点目は、台風第19号の災害ごみの指定仮置き場になっている赤沼公園について、受け入れを12月15日で中止するとのことだが、どのような背景・理由で決めたのか。
もう1点は、長沼地区にもう少し近い所で災害ごみの受け入れをしてほしいとの声が地元から上がっている。これに対して、どのように応えていくのか。
A1(長野市長)
赤沼公園は、12月15日をもって廃棄物の搬入を中止する。年末までには、全ての廃棄物を公園から搬出したい。生活圏からできるだけ早く廃棄物をなくすことが重要である。今後、公費解体の(廃棄物を処理する)場所なども含めて、地域の皆さんの話を聞きながら、皆さんに寄り添った対応をしていきたい。
ごみは臭いも発生し、(いつまでも生活圏にあると)災害ということをずっと引きずってしまうことにもなるので、今後、できるだけ良い環境で生活できるように対応をしていきたいと思っている。
Q2(記者)
長沼地域での災害ごみの受け入れ場所が、アクアパル千曲のみになってしまうので、もう少し近い場所に受け入れ可能な場所がほしいとの声が上がっているが。
A2(廃棄物対策課長 曽根浩仁)
長沼地域から近い所には、災害ごみを多く受け入れられるスペースがない。当面、アクアパル千曲での受け入れになるが、豊野方面で受け入れできる場所について調整している。
Q3(記者)
報道されているとおり、統合避難所がまだ運営されているが、(避難者の)皆さんの行き先が決まっているとのことで、担当課では12月20日には何とか(避難所を)閉めて、年末年始を(仮設住宅などで)過ごしてもらえるのではないかとのことだった。市長もそのように考えているのか。
また、そのようになれば、一つ応急復旧のフェーズは一旦終了して、今度はいよいよ復興に進んでいくと思うが、避難所を閉じた次はどのようなことが重要になっていくか。最重要課題をどのように考えているか。
A3(長野市長)
統合避難所には、19世帯44人(が避難している状態)である。市の聞き取り調査では、次の所に(居住先が)決まっている皆さんもさまざまな事情で、もう少し(避難所に)いたいという人もいる。年末年始はできるだけ暖かい所で生活してもらえるよう、応援をしていきたいと思っている。
その中で、これからの課題とすると、被災者の皆さんが(避難所から新しい居住先に)移ったとしても、みなし仮設住宅や仮設住宅、自宅に戻るなど、それぞれの事情がある。皆さん、避難所にいればすぐに連絡を取れるが、(新しい居住先は)広範囲にわたるため、避難していた人の名簿を作り、それぞれどういう状態なのか、どこに住んでいるのかなどを含めて、心のケア、支援制度を含めて応援する態勢をつくっている。
一番の問題は、避難所から移った後のことである。避難所にいれば、すぐ近くに仲良くなった人もいて、コミュニティーもできているが、(避難所から出ると)孤独感が出てくる。そこを含めて対応をしていくことが重要な課題だと思っている。
Q4(記者)
皆さん避難所から移ったとしても、下駒沢のトレーラーハウスが(被災地域から)近い仮設住宅かと思うが、何人か聞いてみると、特に長沼、赤沼、豊野の人は、自宅を片付けるという中で、仮設(住宅)に移ってしまうと、交通事情に直通バスがなかったり、タクシーを使うにも(お金が)かさんでしまったりするので、行政で何とかできないかとの声がある。市長は何か考えているか。
A4(長野市長)
(居住先は)できるだけ(被災した自宅から)近い所がいいということと、買い物を含めて、さまざまな不便がある。そういった皆さんにできる限り寄り添った対応をするという中で、移動手段について考える必要があると思っている。
その中で、できるだけそちらとの(長沼・豊野方面と仮設住宅との)往復や買い物を含めて、仮設住宅などでできるだけ対応できるように考えている。
Q5(記者)
今までは、被災者の生活していた住宅の復旧・復興を最優先に対応してきたと思うが、間もなく2カ月経過する中で、空き家への対策、対応についてどのように考えているか。先日、公費解体対策室を設置したが、どのように対応していくか教えてほしい。
A5(長野市長)
空き家への対応とは、防犯についてか。
Q6(記者)
被災地の住民に話を聞くと、自分の家を含め、周囲の住宅にボランティアが入っている中で、畳が上がっていなかったり、土砂を出していなかったりの手付かずの住宅があるとのことであった。そのような住宅についての対応は、どう考えているか。
A6(環境保全温暖化対策課長)
質問にある住宅の状況については、当初から公費解体するので、土砂についても手を付けていない住宅と、地域に根付いていなくて、離れてしまっている住宅の二通りある。
前者については、公費解体で対応していくが、後者の空き家は最後まで残ってくる。そうした空き家も個人の財産のため、市で勝手に何かをすることはできないことから、住民自治協議会や区と相談しながら対応していく。
Q7(記者)
現在、何軒あるか把握しているか。
A7(環境保全温暖化対策課長)
把握できていない。
Q8(記者)
先ほど、19世帯44人が統合避難所で生活されているとの話があったが、この皆さんの行き先はだいたい決まっている状況なのか。
A8-1(長野市長)
おおよそ決まっているが、完全に決まっている状況ではない。おおよそ、こうしたいとの意思は聞いている。人間なので、気持ちが揺れ動くことはあるので、話を聞きながら対応していく。今のところ、年末年始は新しい場所で迎えられる態勢は整いつつある。
A8-2(教育委員会事務局教育次長副任兼総務課長)
(被災した自宅の)応急修理を希望している人は、公営住宅には入れるが、みなし仮設住宅には入れない。見通しが立たないため、みなし仮設住宅への入居を考えてみようなど、揺れ動いている人もいる。
寒くなっていくので、スタッフがいろいろと相談に応じながら、12月20日を目途に新しい住宅へ移れるような支援をしていきたいと思っている。
Q9(記者)
2点聞きたい。1点目はボランティアについてだが、農業ボランティアについては、12月14日までの活動は決まっているが、その後は検討中とのこと。また社会福祉協議会に聞くと、災害ボランティアについては、12月22日までは決まっているが、23日以降は現在検討中とのことである。
寒さに伴いボランティアの数も減っていることも合わせて、今後終息していく形になっていくのかもしれないが、現在の受け止めと市としての今後の考えがあれば聞きたい。
2点目は仮設住宅についてだが、115戸を建設した中で半分に近い数が余っていることに対しての市の率直な受け止めと、法律的に目的外使用は認められていないと思うが、東日本大震災の際は派遣されてきた職員が使用するなど、目的を少し広げることも行われた。余っている仮設住宅の活用について考えがあれば、聞かせてほしい。
A9(長野市長)
災害ごみについては、終息しつつあるが、農業ボランティアはこれからもまだまだ必要である。ただ、寒さもあるので、(土砂の搬出については)専門の事業者にお願いすることも進んでいる。
仮設住宅については、これだけの被災であったことから、115戸ではとても足りないという意識があったが、現実には半分(の入居状況)である。これは、みなし仮設住宅は、自分の好きな間取りを選べること、避難所から仮設住宅に移ると、精神的にまだ避難しているような感覚から、気分転換も含めて、(みなし仮設住宅に)500世帯という多くの皆さんが移られたと思っている。
(被災住宅を)応急修理する皆さんは、公営住宅以外へは入れないことになっている。その辺りも含めて、もう一度対応を考えたい。
思った以上に、民間住宅(みなし仮設住宅)に移った人が多かったことが要因だと思う。
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