広報ながの2019年2月号掲載記事
近年、記録的な夏の猛暑が続いています。私は、朝夕は涼しい「長野」であっても、子どもたちの健康の維持と学習効率の向上のためには、市立小・中学校の教室への冷房設備設置について、前向きに検討すべきではないかと考え、市長2期目の公約に掲げ、準備を進めてきました。
本年度、市教育委員会は「長野市立小中学校クール化プロジェクト」として、ハードとソフトの両面から夏季の教室における室温適正化を目指し、さまざまな調査に取り組みました。そして、できるだけ早期に、経済的かつ効率的に冷房設備を整備する方法を検討してきました。
そのような中、昨年の夏は全国的に「災害的」といわれるほどの酷暑に見舞われたことから、子どもたちが安全に、安心して学習に取り組むことのできる環境整備を求める声が、本市にも多く寄せられました。
このような状況を受けて、国が小・中学校普通教室などへの冷房設備対応に係る新たな国庫補助制度を設けたことから、本市でも、その制度に対応するための補正予算を計上し、当初の計画を前倒しして、本年の夏までに一室でも多く整備できるよう、スピード感を持って準備を進めています。
整備方針としては、本年度に実施したさまざまな調査結果を基に、平均して室温が高く、児童・生徒の数が多い学校のうち、小学校から整備していくことにしました。まずは本年の夏までに、30校の整備を完了させるよう、現在、全力で取り組んでいます。
また、放課後子ども総合プランで使用する施設の冷房設備設置も、これまで順次進めてきています。児童館・児童センターについては、本年の夏までに必要な部屋への設置を完了させる予定です。また、子どもプラザについては、小学校の冷房設備の整備に合わせて、追加で設置を進めていく予定です。
これらの冷房設備の整備は、全国の自治体で一斉に実施されることが予想されます。遅れることなく円滑に整備できるよう、関係事業者の皆さんの協力をいただきながら、課題となっているトイレの洋式化なども含めて、できるだけ速やかに子どもたちが学習に専念できる環境を整えていきます。