広報ながの2019年2月号掲載記事
味覚には、苦味・酸味・甘味・塩味・うま味があります。甘味は糖、塩味はミネラル、うま味はアミノ酸のシグナルであり、生きていく上で体に必要な栄養源として、人が本能的に好む味です。
しかし、「味がしない」「苦く感じる」などの異常が生じる味覚障害が起こると、食事の味付けが濃くなり、糖分や塩分の取り過ぎにより、糖尿病や高血圧などを引き起こす可能性があります。また、食欲低下を招き、低栄養など健康を損ねることにつながります。
65歳以上の味覚障害がある人には、唾液分泌の低下が多く見られます。唾液には、消化酵素や老化予防のホルモンなどが含まれることから、唾液分泌を改善することで、味覚障害が改善されることが分かってきています。また、甘味と塩味と苦味は、唾液分泌をあまり促進しないのに対して、酸味とうま味は唾液分泌を強く促進し、特にうま味は、唾液量を長時間にわたって増やすことも分かってきました。
皆さんも、一口30回よくかんで唾液分泌を促しながら、料理をおいしく味わいましょう。
市保健所健康課ながのベジライフ推進室