インフルエンザについて
インフルエンザの基礎知識
感染経路は人から人へ
インフルエンザの主な感染源は、感染者からくしゃみや咳などで放出された「しぶき」です。しぶきを吸い込んだり、しぶきが付いたドアノブやスイッチなどに触れた手で、目・鼻・口に触れることにより、粘膜などを通じて体内へ入ることにより感染します。
インフルエンザと普通のかぜは違います
普通のかぜの症状は、のどの痛み、鼻水、咳などが中心で全身症状はあまり見られず、熱もインフルエンザほど高くなりません。
一方、インフルエンザの症状は、普通のかぜの症状の他、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が強く、気管支炎・肺炎・中耳炎などを併発することもあります。
また、小児や高齢者、呼吸器・心臓などに慢性の疾患を持つ人は重症化することが多いので、十分に注意することが必要です。
インフルエンザの予防方法について ~普通のかぜと併せた一般的な予防方法~
- 流水と石けんを使い念入りに手洗いをしましょう。洗った後は、清潔なタオルかペーパータオルで水気をよくふき取ってください。
- 速乾性擦式消毒用アルコール製剤(アルコール分60~80%)による消毒も効果があります。
- 十分な栄養と睡眠をとりましょう。
- 人込みへの外出は控えましょう。
- 外出時にはマスクをしましょう。
- 室内では加湿器などを使って適度な湿度を保ちましょう。
- せきエチケットを心がけましょう。
- インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものでありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があります。また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。予防接種を希望する方はかかりつけ医とよく相談の上、接種を受けるか否か判断してください(高齢者には一部公費負担制度があります。ご不明な点はお問い合わせください)。
もしインフルエンザにかかってしまったら ~基本は安静と十分な睡眠~
- 単なるかぜだと決め付けず早めに医療機関を受診して治療を受けましょう。
- 処方された薬は自己判断で中止せず、しっかり飲みきりましょう。
- 安静にして、休養をとりましょう。
- マスクをつけましょう。マスクをしていない時に、せきやくしゃみが出た場合は、ティッシュで口と鼻をおおうか、肘の内側で口をおおいましょう。そのティッシュは、すぐふた付きのゴミ箱かビニール袋に入れて密封しましょう。
- 登校や出勤については、学校や職場の決まりに従いましょう。
- 部屋の湿度を50%~60%に保ちましょう。
- こまめに窓を開けて換気をしましょう。
- 消化がよい食べ物をとりましょう。食器は専用のものにしましょう(詳細は食事編をご覧ください)。
- 水分を十分に補給しましょう(お茶・ジュース・スープなど飲みたいもので結構です)。
- タオル・寝具は専用にしましょう。
- できるだけ個室で、家族の居室と区別しましょう。
- 一般的に、インフルエンザ発症前日~発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。排出期間の長さには個人差がありますが、せき、くしゃみ等続いている場合には、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
- 症状が続いている間は外出を控えましょう。
看病する人がうつらないために
- 特定の人が看病するようにしましょう(妊娠中の女性や糖尿病・喘息などの持病がある人は重症化しやすいので、避けたほうがよいでしょう)。
- 吐いたものや下痢をした便がついたものを処理するときには、ビニール手袋を着用しましょう。
- 看病が終わった後は、すぐに流水・石けんによる手洗い、または速乾性擦式消毒用アルコール製剤による消毒を必ず実施しましょう。
- せきやくしゃみで汚染されたマスクは、外側に触れないようひもを持ってはずし、ふた付きのゴミ箱かビニール袋に入れて密封しましょう。
- 患者が使用したティッシュにも、インフルエンザウイルスが付着しています。ティッシュもふた付きのゴミ箱かビニール袋に入れて密封し、可燃ごみとして処分しましょう。
「咳エチケット」について
インフルエンザを他の人にうつさないために、心がけていただきたいエチケットです。咳やくしゃみのしぶきは1~2メートル飛び散るといわれています。
- 咳やくしゃみをする時はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から離れましょう。また、ティッシュがないときは、手へのウイルス付着を防ぐため、肘の内側で口をおおいましょう。
- 咳をしている時にはマスクを着用しましょう。
- 咳をしている人にはマスクの着用を勧めましょう。
厚生労働省「咳エチケット」へのリンク (新しいウインドウが開きます)
消毒・その他
- 患者が頻繁に触れたと考えられる箇所(ドアノブ・スイッチ・トイレの便座・テーブル・イスなど)は、消毒液で湿らせた布で拭き取りましょう。(消毒剤の噴霧は、十分な消毒効果が得られず、ウイルスを撒き散らすこともあるためお勧めできません。)
- インフルエンザウイルスの消毒には、70%以上の消毒用エタノールまたは次亜鉛素酸ナトリウム(商品名:ハイター、ブリーチなど)が有効です。
- 洗濯は通常の洗剤で行い、他の洗濯物と分ける必要はありません。患者の脱いだ衣類を触った後は手洗いをしましょう。
- 食器は普段どおりに洗い、よく乾燥させましょう。
- 看病する人も体調管理に注意し、症状が出た時は、早めにかかりつけ医を受診しましょう。受診するときは、必ずマスクを着用して受診してください。受診したときは、インフルエンザの方の看病をしていたことを必ず医師に伝えてください。
次亜塩素酸ナトリウムの消毒液の作り方
- 空の500mlのペットボトルに、ハイター等をキャップ1/2杯入れる。
- ペットボトルいっぱいになるまで水を入れる。
※ 作った消毒液は、時間がたつにつれて効果が減ってきますので、作り置きはせず、使用する都度作ってください。
インフルエンザ関連サイト
インフルエンザ対策について(外部リンク:長野県ホームページ)
インフルエンザ対策について(外部リンク:厚生労働省ホームページ)
インフルエンザにかかったときは・・・(食事編)
インフルエンザにかかると、体力が低下し、免疫機能も落ちてしまいます。体力を回復させるためには、食事からの栄養補給が大切です。食欲のないときは、次のような方法を参考にして栄養を摂りましょう。
こまめに水分を補給しましょう
高熱がでたときは、発汗によって脱水症状が起こりやすくなります。のどの渇きを感じなくても、白湯やお茶、イオン飲料などで十分な水分補給を心がけてください。
消化のよいものを食べましょう
インフルエンザにかかったときは胃腸機能も弱っていますから、脂肪が多い食品、香辛料などを使った刺激の強い料理は避けてください。消化がよく、温かい料理をおすすめします。
おすすめの食事
おかゆ スープ 雑炊 煮込みうどん 湯豆腐 白身の煮魚 など
食欲がない時も、少しでも食べましょう
食欲がなく、日常の食事をすることが難しい場合は、時間を決めず食べられるときに、食べられるもの少しずつ食べるようにしましょう。
食欲が少し出てきたら
症状が回復してきたら、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。消化能力が低下しているので、食欲がでてきたからといってたくさん食べると吐いてしまうこともあるため腹八分目にしましょう。
次のようなメニューもおすすめです。
野菜をたっぷり入れたスープ
回復を早めるビタミン・ミネラルの補給に有効な、ほうれん草やニンジン、カボチャなどの緑黄色野菜を加えたスープを、少しずつ摂りましょう。