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更新日:2025年2月12日
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山や川など、信州の自然を表したような青緑が美しい松代焼。
長野県を代表する伝統的工芸品です。私の家でも普段から使っている焼き物で、とても身近です。
「みらいハッ!ケン」プロジェクト(※)で、手作り体験ができると知り、「電動ろくろコース」にチャレンジしてきました。
今回は、松代陶苑(とうえん)の小澤経弘(おざわつねひろ)さんに取材をして、私が感じた松代焼の魅力を紹介します。
※「みらいハッ!ケン」プロジェクトとは、市内の小・中学生を対象に、さまざまな体験や学びを応援する、長野市の事業です。
1つ目は、約200年前に松代焼が誕生した当時の原材料を今でも使って、作られているということです。
松代の温泉水を使うなど、地元の天然素材が使われています。「釉薬(ゆうやく)」という、焼き物に色を付ける薬の材料は、わら(灰)、木(灰)、もみがら(灰)、長石(ガラスのもと)の4種類です。それらを地元の温泉水で混ぜたものが「釉薬(ゆうやく)」です。
「この温泉水には鉄分が多く含まれ、素材をうまくまとめる役割を果たす。松代は焼き物にとって、とても適した土地柄。」と小澤さんが言っていました。
2つ目の魅力は、信州の自然を表したような色合いです。松代焼は、鉄分の多い土も使っています。そこに自然の「釉薬(ゆうやく)」を使うことで、青色が強いときや緑色が強いとき、白っぽくなったり黒っぽくなったり、一つ一つが個性的な松代焼になります。
「仕上がり具合は、釉薬(ゆうやく)をたくさん吸うか吸わないか、その時のその子(土器)しだい。」と聞き、焼きあがるまで誰にも分からないところが本当に面白いと思いました。
小澤さんは、「陶芸は個性を認めてくれる優しい世界で、だめな作品は見たことがない。ただ、粘土に寄り添わないで、無理やりやろうとすると反発されてうまくいかない。そうした意味では厳しい世界。」と言っていました。
私が体験した日は、小学4年生の子と20代の兄弟の3人が、慣れた手つきで作品を作っていました。兄弟の2人は、土曜日になるとバスで通ってくるそうで、「小学校の時、先生に勧められて始めたのがきっかけだった。」と言っていました。
自分で体験するまで、陶芸はお年寄りの人たちが楽しむものだとばかり思っていましたが、実際にやってみると、自分の個性を認めてもらえる陶芸の世界は、年代に関係なく誰もが楽しむことができると思いました。オーストラリアやフランスからも、体験に来た人がいると聞いて、驚きました。
小学生でも気軽に体験できる長野の伝統工芸の松代焼、私のおすすめです。
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