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展示概要

 長野市松代地区に位置する皆神山はパワースポットとして広く知られていますが、その周辺には、平安時代の仏像や石塔が点在しており、古代より神仏習合の宗教世界が広がっていました。 また、江戸時代に入ってからは、皆神山に拠点を置いた修験者が和合院と名乗り、北信四郡における本山派の年行事職(郡内山伏の支配)に任命されるなど、北信における修験道の中心的な役割を担いました。
  明治初年の廃仏毀釈により、こうした古代からの神仏習合文化や修験の世界は形を変えてしまいましたが、現在まで守り伝えられた宝物から古(いにしえ)の皆神山信仰を紐解きます。

△皆神山遠景
△中世の石塔と皆神山
「皆神山をとりまく世界~パワースポットの源流を探る~」

会期2023年4月22日(土)~6月18日()

休館日4/24(月),5/8(月),15(月),22(月),29(月),6/5(月),12(月)

会場: 博物館特別展示室

入館料: 一般300円、高校生150円、小・中学生100円

☆土曜日は子どもウェルカムデーにつき小・中学生無料
☆入館料で常設展示室と特別展示室、どちらもご覧いただけます


第1章 皆神山周辺の神と仏

 皆神神社所蔵大日如来坐像の墨書銘に「信州埴科郡英田庄東条群神山」とあるように、皆(群)神山を含む周辺地域は古代には英田(多)庄と呼ばれ、現在の松代町東条地区や豊栄地区がその地域に当たります。
 ここでは主に両地区の社寺に伝わる平安時代から室町時代頃までの神仏像をご紹介します。

△千手観音菩薩立像
(鎌倉時代・12世紀頃)
清滝観音堂 蔵(甲區共同会管理)

△狛犬
(平安時代・12世紀)
玉依比売命神社 蔵
△銅造 阿弥陀如来坐像
(鎌倉時代・1191年)
個人 蔵

第2章 皆神修験とその広がり

 室町時代16世紀初め頃、玉依比売命神社の神官小河原供秀(祝家吉)が皆神山に修験を導入し始め、その子下野守三郎満顕が大日寺を継いでからは和合院と称し、後に侍従天狗坊を名乗り皆神修験の基礎を固めていきました。和合院は慶長10年(1605)に天台修験の本山派に加わり、その後川中島四郡の年行事職(特定地域の山伏の支配権)、さらに木曽郡・筑摩郡・安曇郡・諏訪郡の先達職(檀那を各地の霊場参詣へ導く権利)を得て信濃の本山派修験として勢力を拡大しました。
 ここでは皆神神社に伝わる仏像や、皆神修験の広がりを示す資料を紹介します。


△大日如来坐像
(室町時代・1507年)
皆神神社 蔵
△川中島四郡先達職補任状
(江戸時代・1620年)
皆神神社 蔵
△不動三尊像(九頭龍権現)
(室町時代・15~16世紀頃)
見玉不動尊 蔵


展示品についてはこちらをご覧ください
【皆神山をとりまく世界~パワースポットの源流を探る~ 出品一覧表】


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