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展示概要

 江戸時代は、西洋科学の影響を受けて、自然の見方や世界観が変わっていく時期です。土地の形を正確に知る必要性や、 新しい世界を見てみたいという探究心から測量技術や望遠鏡・顕微鏡などの新しい道具などが取り入れられ、自然の描き方は写実的になり、宇宙観や自然観も大きく変化しました。
 本展では、江戸時代における多様な自然を描いた長野県内の資料を中心に展示し、当時の風景やその描き方、自然観の移り変わりについて紹介します。


「自然へのまなざし~江戸時代の自然観~」

会期2023年10月7日(土) ~12月3日()

前期:10月7日(土)~11月5日()
後期:11月7日(火)~12月3日()

休館日10/10(火),16(月),23(月),30(月),11/6(月),13(月),20(月),24(金),27(月)

会場: 博物館特別展示室

入館料: 一般300円、高校生150円、小・中学生100円

☆土曜日は子どもウェルカムデーにつき小・中学生入館無料
文化の日(11/3)はどなたでも入館無料
☆入館料で常設展示室と特別展示室、どちらもご覧いただけます


関連イベント

●ギャラリートーク
日時/11月18日(土) 14:00~
会場/長野市立博物館 特別展示室
講師/陶山徹(長野市立博物館学芸員)
参加費:入館料のみ
予約:不要

●ギャラリートーク (生物コーナーのみ)
日時/12月2日(土) 14:00~
会場/長野市立博物館 特別展示室
講師/中村千賀(戸隠地質化石博物館研究員)
参加費:入館料のみ
予約:不要


第1章 大地を描く

 人々は自分たちが住む大地の姿を描き続けてきました。国の領域や自然の他、災害による被害などを知るために様々な絵図がつくられてきました。
 ここでは、国絵図作成のもととなった縁絵図や善光寺地震による被害記録を紹介します。精緻な描写からは当時の植生や土地利用の様子を知ることもできます。


△感応公丁未震災後封内巡視図
真田宝物館 蔵
△信州端絵図遠州境図
(但し古絵図之写)
個人蔵・当館寄託
△松代封内測量図
5新町及び犀川西北諸村
信濃教育博物館 蔵


第2章 生物を描く

 人々は古くから薬になる動植物や鉱物など自然物を利用してきました。中国では、自然物の利用方法や効能に関する学問「本草学」が生まれ、5~8世紀頃には、中国から本草書が日本に伝来したとされています。1600年頃、『本草綱目』が日本に輸入されたことをきっかけに、日本の本草学は大きく発展していきます。8代将軍・徳川吉宗(1684-1751)の時代には、全国の物産調査が行われ、各地の動植物や鉱物への関心が高まっていきます。さらに、享保5年(1720)には、漢訳洋書の輸入制限が緩和され、多くの人々が西洋の科学技術に触れることができるようになりました。


△本草綱目
真田宝物館 蔵
△桜譜
真田宝物館 蔵
△北斎漫画
真田宝物館 蔵
△異国写鳥図
真田宝物館 蔵


第3章 宇宙を描く

 はるか昔から、暦の作成や未来を知るために人々は星々を観察してきました。また、夜空を見る目印として、国や文化によって異なる星座がつくられました。望遠鏡が登場すると、宇宙の姿がより明らかになっていきます。
 ここでは、江戸時代に描かれた宇宙の姿や宇宙観の変遷について紹介します。


△須弥山儀
龍谷大学大宮図書館 蔵
△天球儀
津市教育委員会 蔵
△渾天儀
津市教育委員会 蔵


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