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△徳本曼荼羅 (市内 無常院蔵) |
△名躰不離三尊像 (和歌山 法善寺蔵) |
△徳本行者有髪尊像 (東京 一行院蔵) |
長野市内には、独特の字体で「南無阿弥陀仏」と刻まれた念仏塔が各所に残されています。これは江戸時代後半に念仏行者徳本が信濃に巡錫に来た記念として建てられたものです。宝暦8(1758)年に紀州で生まれた徳本上人は自身の念仏修行と民衆への念仏の教化活動を文政元(1818)年61歳で亡くなるまで行いました。
徳本上人が信濃に来たのは晩年の頃。既に念仏行者として名高い彼を迎えた信濃では、130日の滞在期間のうちに20万人の人が彼の説法を聞きに集まるなど、熱狂的に迎えました。その影響は没後200年以上経ってもこの地に残されています。
展示では、彼の生地である和歌山や、各地ゆかりの寺院に伝わる品々から、当時生き仏とまで呼ばれた徳本行者の生涯を辿るとともに、彼が信濃に広めた念仏信仰の跡を県内に残された資料で紹介します。
あわせて、徳本が信濃を訪れた以前と以後のこの地の念仏信仰についても紹介していきます。