「門前商家ちょっ蔵おいらい館」は幕末に建てられた商家を移築保存した施設です。
この商家は「油問屋三河屋庄左衛門商店」と称し、江戸時代中期頃から菜種油製造問屋として営まれてきました。しかし、この商家の敷地と建物が都市計画道路整備事業における道路拡幅のための道路用地に組み込まれることになりました。そのため、善光寺門前町の代表的な商家の一つとして、その歴史的経緯を考慮し、この建物を保存することになりました。
協議を重ねて、母屋と土蔵3棟を保存することが決まり、1996年2月から移転保存工事に着手し、翌年3月に完了しました。母屋・土蔵群は、90度回転させて東側の土地に曳移転し、拡幅した道路に北面させました。
「門前商家ちょっ蔵おいらい館」は、「門前町商家の歴史を伝える場」、「地域の文化的環境の創造の拠点」、「地域のコミュニケーションの場」を活用の基本方針として、整備しました。
この江戸時代商家の息吹を伝える建物を見ていただくとともに、多目的な施設として、大勢の方に利用していただきたいと思います。