ノロウイルス食中毒にご注意ください
ノロウイルスによる食中毒・感染性胃腸炎
動画ノロウイルスの基礎知識・事例・予防
内閣府食品安全委員会が制作した動画です。冬期に流行するノロウイルスを正しく理解して、ノロウイルスによる食中毒や感染症を予防しましょう。
ノロウイルスとは
ノロウイルスは主に冬期(12月から3月)に多発する食中毒や感染性胃腸炎の原因物質のひとつです。決して珍しいウイルスではありません。風邪と同様、誰でも感染し、またどんな食材でも汚染される可能性があります。
このウイルスは直径約30ナノメートル*前後の非常に小型のウイルスです。本来は人のウイルスですが、便などで排泄されたこのウイルスが川や海に流れ出て、カキなどの二枚貝に取り込まれてしまうと考えられています。
特徴
- ノロウイルスに感染した調理従事者やノロウイルスに汚染された調理器具類などが原因と考えられる食中毒事例が多い。
- ノロウイルスは、細菌のように食品中で増えることはなく、ヒトの体の中でだけ増えることができる。
- 感染した人の便の中には1グラムあたり10億個のウイルスが含まれる。
- 感染力が非常に強く、ごくわずかな量(10個から100個程度)のウイルスを摂取するだけで感染・発症する。
- 嘔吐の発生などにより、環境中に残存したノロウイルスや感染者から感染することがある。
症状
- 吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱など。高齢者では嘔吐に伴い、誤嚥性肺炎を併発し、死亡した例がある。
- 症状は1から2日で治まる例が多いが、治っても1週間から1ヶ月の間、便の中にウイルスが排出されることもある。
原因食品・感染源
- 患者(感染者)の便や嘔吐物
- カキなどの二枚貝
- 非加熱食品(魚介類、寿司、野菜サラダ、サンドイッチなど)
予防対策
食中毒予防
- 食品(特にカキなどの二枚貝)は中心部まで十分に(85℃以上で90秒以上)加熱しましょう。
- 調理する前やトイレの後などには液体石けんを使い、十分に手を洗いましょう。
- まな板やざるなどの調理器具類は、洗剤で十分に洗い、熱湯や塩素系漂白剤などで消毒しましょう。

二次汚染対策
ノロウイルスは感染力が強いためヒトからヒトへ感染します。
- トイレの後や調理の前、食事の前には、液体石けんを使いしっかり手を洗いましょう。
食品の取り扱いに注意しましょう。
- 嘔吐や下痢があるときは調理を控えましょう。
- カキ等の二枚貝を扱った後は、十分に手洗いをしましょう。
- 使用した調理器具も十分に洗浄しましょう。
感染者の便や嘔吐物の処理方法について
大阪府茨木保健所作成
吐物や下痢等の処理方法について紹介されています。
嘔吐物などは、使い捨ての手袋やマスクなどをして、新聞紙及びペーパータオル等でふき取る。
汚れた床は、塩素系漂白剤を染み込ませたタオル等で数分覆い、消毒する。
汚れた衣類、雑巾等は、塩素系漂白剤に数分浸して消毒する。
汚物を片づけたら液体石けんで十分に手を洗い、うがいをする。
感染予防
- 外出の後は、液体石けんによる手洗いしっかり行いましょう。
- 感染したと思ったら脱水症に注意して、早期に医療機関に受診してください。
食品関係営業者の方へ
- 下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱など風邪に似た症状があった時は、調理行為に携わらないようにしましょう。
- 感染性胃腸炎の流行する時期、食品を取り扱う際には、「自分も感染しているかも」という意識を持ちましょう。
- 家族内での感染の機会は非常に多いです。ご家族の中で胃腸炎症状を呈している方がいる場合は要注意です。
- 客などの施設利用者による嘔吐や下痢便の処理は、調理従事者はせずに調理をしない従事者に依頼し、適切に実施させましょう。
関連リンク・資料
厚生労働省ホームページ
長野県ホームページ