更新日:2023年2月8日
ここから本文です。
農業分野と福祉分野が連携した「農福連携」は、障害者が農業経営における新たな労働力として期待されるとともに、障害者の心身状況の改善や収入の向上など、双方にメリットがあると報告されています。
そこで、市民の皆さんや関係者の方々に農福連携を知ってもらい、理解を深めてもらいながら支援の輪を広げていくために、農福連携の取り組みを分かりやすく紹介する「農福連携のススメ」を発行いたしました。
本市の農業は、都市化の進展による農地の減少に加え、農業者の高齢化、担い手不足等による耕作放棄地の拡大など、厳しい状況にあることから、りんご、もも、ぶどうや野菜などの生産振興を図るとともに、販売力の強化や多様な担い手の確保などに取り組んできました。
福祉分野においては、障害者の就業率が一般より低い状況にあることから、障害者の自立支援や社会参加に向けたさまざまな事業を実施しています。
今後、さらに取り組みを推進するため、農業分野の労働不足と福祉分野の就労機会不足の改善や収入の向上など、双方に良い効果が期待される「農福連携」により、さまざまな課題を解決しながら、豊かな社会の実現を目指していきます。
昨年度は、障害者就労施設利用者の皆さまを対象にアンケートを実施するとともに、障害者の仕事や生活など支援をしているNPO法人長野県セルプセンター協議会などと協議を行い、農福連携の取り組みを連携しながら推進していくことを確認しました。
そこで、農福連携の取り組みを、市民の皆さまや関係者の方々に知ってもらい、理解を深めてもらいながら支援の輪を広げていきたいと考え、農福連携を分かりやすく紹介するため、「農福連携のススメ」を発行することとしました。
また、これまで市民の皆さまが幸せを実感できるよう、長野市総合計画に基づいてさまざまな施策を行ってきましたが、本年度からはSDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れることとしており、農福連携もSDGsの取り組みに貢献すると期待しているところです。
今後、農福連携について多くの皆さまの参加を得て、より広く、より永く取り組みが続きますよう、ご協力をお願いします。
農業分野と福祉分野が連携して行う障害者の就労事業で、両分野がWin-Winとなることを目指しています。
具体的には、労働力を求めている農業者の元で、働く場所を求めている障害者が農作業を行い、お互いの課題解決を図る取り組みのことです。
地域や農業の分野で、多様な能力が発揮されるよう支援することで、全ての人々が生きがいを感じることができる社会にしていくことを目的としています。
令和元年6月に市内の障害者就労施設を対象とした農福連携のアンケート結果の抜粋です。
障害者の「はたらく・くらす」を考える事業所の団体です。農福連携事業などにより、障害者の働く場所を充実させ、自分らしく尊厳を持って生きることができる社会の実現を目指し、活動を行っています。
協議会では、障害者が農業分野で働く機会を増やす「農業就労チャレンジ」プロジェクトに取り組んでいます。
最初、障害者の皆さまには、農作業体験や職場実習により農作業に慣れてもらいます。農家の皆さまには、農作業の様子を見てもらいながら適性など見極めてもらいます。
コーディネーターが障害者就労施設と農家等の仲介を行い、障害特性や個性に合わせた作業内容や工程を検討し、安心して農作業が行える環境を整えます。
障害者就労施設と農家が契約を結ぶと、作業現場に農業就労サポーターを派遣し、農作業の支援などを行いますので、安心して働くことができます。
農福連携は、農業分野の人員確保と福祉分野の工賃アップなど、新しい価値を創出する取り組みで、社会貢献へもつながる事業です。
障害者就労施設をサポートするため、工賃向上セミナー等の開催や民間専門技能者活用支援、共同受注・販売業務強化支援などの事業を行っています。また、障害者が参加した農産物・加工品のマルシェやシンポジウムなどを開催しています。
〒380-0928
長野県長野市若里7年1月7日
長野県セルプセンター協議会
農業就労チャレンジコーディネーター 沖村・山本
Tel 026-291-8280
Fax 026-291-8290
E-mail nselp@ebony.plala.or.jp
お問い合わせ先